昔の翻訳をいじっています

 さて、私はすでにジジイなのですが、私の若いころは、日本の翻訳書は今に比べても遙かにダメでした。当時私もそういう翻訳書を買い求め、読んでも皆目わからず、これは訳者が悪いのだとは思うが、しかし万が一、自分の読解力が足りないということもあり得る、そうだったらどうしよう、という疑惑に悩まされました。

 あのトラウマが今でも残っていて、私は今でも時々、古い翻訳書を開いて、アマゾンで取り寄せた原書と比べあわせます。その結果私の心にわき上がってくるのは、憤りというよりは、むしろ往事茫々という懐旧の念であります。

 こういう気持ちを自分だけで抱え込んでいるのはいかにも残念で、私は数年前、自分のホームページを作って、大昔の疑問が氷解すると、そのつど覚え書きをそこに掲載して憂さを晴らしました。そのホームページはこちらにあります。http://www2u.biglobe.ne.jp/~elefante/

 しかし私もジジイでありながら忙しく、雑事にかまけて少しも更新できないまま、いつしか数年を経ました。そうこうするうちに世間にはブログというものが流行りだし、ホームページより安直に使えるらしい。これならばもしかすると続くかも知れないと思い、たまたま思い立ってこちらの軒先を拝借した次第です。